言われるたび
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言われるたび
いつからだろう。母のことを恐れるようになったのは。物心つくころから苦手ではあったと思う。
なんなんだろう。誠意のなさ、だろうか。裏、表だろうか…。
顔はよく似ていると言われた。そっくりねえ、と。言われるたびにひどく居心地悪く感じた。母と私はひどく違う。根本的に。ひどくひどく違う。そう思っていたからかもしれない網球肘。
うぉ~、よく寝たぁ。
その声にびっくりして顔を上げた。兄が瞬間移動のようにそこにいた。
わぁ~お兄ちゃん、帰ってたんだ。メグは兄に抱きついた。
メグは兄が大好きだ。陽気で細かいことを気にせず、問題が起きると解決点を探し、人の醜いところ、嫌なところに影響を及ぼされず、良いところにライトをあてる。メグもアルファーも随分かわいがってもらった減下半身。
おー、急にみんな休みをとれ~ってことになってさ~。なんだかよくわかんないんだけどさ、で、かわいい妹と愛する父さんの顔を見に帰ったってわけよ。
そう言い、メグの頭を撫で、父さんの肩をぽんぽんと叩いた。
タクヤ兄さんって大きなもしゃもしゃとした犬みたいだ、とメグは思っていた。人懐っこくて頭がよくて、温かくて優しくて誠実で忠実、メグの自慢の兄だ。就職は狙っていた大手には入れず中堅の大阪の会社に入った。兄の人を和ませる技に大阪弁と言うのが加わった。
兄が家にいるとそれだけで随分雰囲気が和らいだ防皺祛皺。
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